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これまではブラケット装置を用いた矯正治療でしたが、インビザラインの登場によって加速的にマウスピース型矯正装置が普及しました。
もしかしたら、このページを見ているあなたも、インビザラインを含むマウスピース型矯正装置での治療を検討しているかもしれません。
そういったあなたが、マウスピース矯正で失敗(後悔)しないために、院長である伊組自身で経験したインビザラインの失敗と修正・改善した症例をご紹介します。
この症例は、10代の女性で前歯がずれているという主訴の患者様です。
検査をした所感から、最初は左右の大臼歯のかみ合わせがⅡ級咬合だったため、Ⅱ級ゴムを使用して上顎大臼歯の遠心移動をかけました。
その経過を確認した3ヶ月目。
顎位が変化してⅢ級咬合になり、前歯でしか噛めない状態になってしまいました。
Ⅱ級咬合=出っ歯や過蓋咬合など
Ⅲ級咬合=上下反対のかみ合わせ(反対咬合、受け口など)
実はこの患者様は、歯の早期接触(歯があたるのが早すぎる)と下顎を前に出す悪習癖があることがわかりました。かみ合わせた時に、噛む面を覆ってしまうため、前方に滑ってしまうことによってⅢ級咬合になってしまったと考えられました。(隠れⅢ級咬合と言えるでしょう。)
マウスピース矯正はかみ合わせを下げることに強みがあると言われています。この症例で言えば、Ⅱ級咬合で上顎が前に出ていたものが、マウスピース効果でかみ合わせが下がることで下顎が前に出てしまうようになってしまいました。
このマウスピース効果によって、かみ合わせが悪くなることがあることは念頭においてくださるとよいでしょう。この効果を考慮して治療計画を立てることがとても重要になります。
前歯のクロスバイト(交叉咬合)の改善とⅢ級咬合を改善するために、
Ⅲ級ゴムを使用し、再治療を開始することで正しいかみ合わせを目指す治療計画を再提案して合意いただきました。
再治療後9ヶ月程度で臼歯の咬合関係が安定し、無事理想的なⅠ級咬合に戻ってきました。クロスバイトも改善され、更に3ヶ月(治療開始時から1年半経過)でフィニッシュすることができました。
これは実際に院長である伊組が担当したケースです。
問題が発生してからの再検査、問題の発見と解決策の立案によって解決できた症例なので、とても脳裏に焼き付いています。
クリンチェック(シミュレーション)だけに頼るリスクや、定期検診の重要性(問題の早期発見・早期解決)を強く実感しました。きちんと治療経過を観察し、適切に対応すれば防げることはあります。
このケースを通して、インビザラインのリスクと解決方法をお伝えできたらと思い、勇気を出して紹介しました。
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